とても優しい気持ちになれた。

今からポエムのような自分の素直な気持ちを書きます。気持ちがこもっていると思います。込めています。

 

私は今まで、離さないように溜め込んで来た、とても重たくてつらくて痛くて悲しい、氷の塊のような言い表せないほど大きな氷山を抱えていた。

 

それはあるというだけで辛く、寂しくて嫌で怖くて寒い気持ちにさせるもので、けれども私の世界には、その恐ろしい大きな氷山しかなかった。

 

だから私は手放すに手放せず、それが無くなると黒くて深くてドロドロした膿のようなものしか残らなくなるので、何とかその氷山を小さくしようと考えないようにしようと、

 

氷山を苦労して付けたマッチ一本で溶かそうとしたり、たまに蹴ったり齧ってみたりした。私一人の力で。

 

でも、マッチ一本でどうにかなる大きさじゃない。

 

蹴ったり齧ったり、私一人でどうにかなるわけじゃない。

 

この氷山を、あたしは持て余していて、必死にやっているのに、マッチを擦るだけでも凄い労力なのに、氷山は溶けてくれないし、壊れたりもしなかった。

 

でも、あたしは何というか、その氷山に向き合う時は決死の覚悟だった。

 

周りの人は、私よりも大きく、そして後ろからワァワァ応援してくれるので、火を付けるのは苦手なのに、必死にマッチを擦った。何度も火を灯しては溶かそうと躍起だった。

 

応援してくれるのだから、私はこの手段で、この氷山を何とかしなくちゃって思ってた。

 

でも、今日、氷山に向かって頑張って、頑張り疲れてボロボロになった私を、ギュって抱きしめて、温めて、涙を流してくれる人がいた。

 

私はびっくりして、いつも後ろの方、それもうんと遠くから声を飛ばされるばかりで、それもいつも聞き取りづらかったはずなのに、近くに来てくれたのがひどくびっくりした。何が何だかわかんなかった。

 

しかも、遠くで応援してくれている人は、距離が遠いからとても小さい蟻のように氷山の目の前で後ろを振り返った時には見えてたのに、近くに来るととても大きい。

 

私のそばまで来てくれた人は巨人で、しかも雲を覆うような人だった。

 

その人からすると、きっとわたしには巨大過ぎた氷山も、お皿の上のステーキぐらいの大きさなのだろうかと思うほど、大きな人だった。

 

でも、不思議に顔を合わせると同じサイズ。手を合わせて抱きしめても、同じくらい。その人の方が少し大きいくらい。それで気づいた。

 

今まで氷山の前で頑張ってたわたしは、実は小さいわたしで、それこそ米粒くらいの自意識しかなかった。ひとりで頑張って、巨大な氷山に立ち向かっていたわたしは、私の中の小さな小さな私だった。

 

氷山は、実質大きな氷の塊でしかなかった。それでも、重く、冷たく、硬いのは変わらなかった。でも、果てが見えないほど巨大ではなかった。見下ろすと、大きなステーキほどでしかなかったんだ。

 

息遣いや体温を感じるほど密着してピッタリくっついている人は、涙を流しながら氷山に触れてくれ、今まで溶かすことができなかった面積の氷を溶かしてくれた。

 

そして、それを呆然と眺めていたら、氷に触れたはずなのに次に私に触れてくれた。熱い熱い手だった。でも、熱に掛かったような暑さというだけで、不快ではない。むしろ、私の手が冷た過ぎて、普通の体温のこの人の手がとても暑く感じた。じんわりと暖かくて、木枯らしがピュウと吹く曇り空の冬場から、暖房の効いた素敵な雰囲気の喫茶店に入って一息ついたような安堵だった。

 

その人は泣いてくれてた。私のために泣いてくれてた。私も泣いた。涙はお互いあつかった。

 

この、暖かく大きな人は、一人きりで来てくれたのではなくて、私を想って来てくれた大切なひとたちなんだとわかった。

 

今まで、米粒で頑張っていた私は、遠くのガヤガヤワァワァいうばかりの人を気にして、米粒なりに頑張っていたが、この人たちとは全く別の、このおっきい人は、深くて暗い海から上がって来たのか、遠くの海から来たのか、わからなかったけれど、来てくれた。あたしのために来てくれた。

 

あたしのために泣いてくれて、あたしとともに頑張って氷山を溶かしてくれた。

 

口の中のラムネのお菓子みたいに、かなりの量がその熱さで溶けた。怖くてボロボロ泣いた。その人は暖かくて熱い涙を零してくれた。その涙も怖かったけど、ごめんなさいと想ったけれど、嬉しかった。本当に嬉しかった。

 

米粒ほどでしか自分で溶かせなかったけれど、周りから言われて、米粒ほどでしか頑張れなかったけれど、

 

 

私は本当はちゃんと大きくて、氷山は私よりも巨大な氷ではなかった。

 

ずっと、ひとりで頑張って来たけれど、一緒に溶かしてくれる人が、人たちがいた。私が求めるものをくれた。

 

なんて幸福なんだろう。どうして、気づかなかったんだろう。マッチで溶かせないことも、米粒だったことも、氷山は大きくなかったことも、その大きく暖かい人がいたことも。

 

どうしてわかんなかったんだろう。良かった、生きていて良かった。この氷が、たくさん、たくさん解けて良かった。泣いてくれる、後ろから熱を分けてくれて、微笑んでくれる人たちがいて、本当に良かった。

 

もう大丈夫とは言えないけれど、私は、私を理解してくれる人がちゃんといるって、気づけてよかった。今日は本当に、たくさん話してたくさん泣いた。

 

私のことが、大好きだって言ってもらえた。

 

もう、怖くて涙が止まらない、自分を否定し続けたけれど、大好きって、私の不安も吐き出した上で、言ってもらえた。

 

嬉しい。嬉しい。依存しすぎるのは、だめだけれど、やっぱり嬉しいんだ。怖いけど嬉しい。頑張ったんだあたし。これが欲しかったんだ。ずっと欲しかった。

 

じんわり、魔法みたいな気分だった。氷も、米粒のあたしも、頑張った私だから、大きな人が来てくれてよかった。この大きな人は、愛情深い友人たちだ。幸せになりたい。みんなで幸せになりたい。